
お客さまの油絵が平台に置いてあるのを見て美しいと思いました。
同じテーマの絵が2点ありました。同じ額に入っていました。
「良いね。この絵...。」と魅入っていると
初めて描いた絵だと言ってましたよと雪絵さんが言う。
額裝を取りに来られた時、本当ですか?...と問いたら嬉しそうに
「何も見ないでイメージで描いたんだよ。僕は暇が出来たら絵を描こうと思っていたんだ。絵は今まで描いたことがなかったけどね。」
きっとリタイアしたんですね。
そうしたら又新作を持って来られました。
「これはね飛行機で立山の上を飛んでいた時窓から見た空なんだよ」
雲の向うに八ヶ岳が見えます。
若い頃から山に登っていたそうです。
山男が多忙だった仕事を終えて絵に没頭する...。
男のロマンって良いなぁ。
私が氏の絵で惹かれたのは白の世界です。
「部屋に掛けるのだから明るくないとね...」
と笑顔が人生を語るようでした。