
「洋間で私専用のプライベートルームにゴージャスで上品で女子力アップのお部屋にと思っています」
という便りから始まりました。その頃東京には梅が咲いているとのことでした。
数回メール交換してから、こんな返事が..
「インテリア雑誌を観たり、
海外ドラマをみてインテリアをチェックしたり~
そして今日美術館に行ってきました。エル・グレコ展です。
初めて額縁をしっかりみました、二回観ました。
様々なものがあるのですね、しかもみな絵にあっていること!!
フラットなもの、内流れ、外流れ、印象が違ってきます。
内流れのものは、ひきこまれていくような、先に風景があるような。。
外流れのものは、カメラのレンズから覗いてみたような風景になります。
エル・グレコ展だからということもあるのでしょうか、
豪華なゴールドが多かったです、よく合っていました。
そしてゴールドに心惹かれています。
情熱的な赤色のスカーフなのでエネルギーをもらえるようなゴールドが良いかなって。
とい言いつつ上品な白色のものも諦めきれません。」
私は何とも幸せな気持ちになりました。額裝ってやはり楽しいことなんですよね。
そして
「こんにちは!!決めました。やっとこさ・・・
心揺れ動きましたが
柄が広がっていくような
リビング奥の個室壁に飾った時奥行き感が感じられて
まるで窓のように感じるような。。。
昨夜、個室にいたとき、あ、こっちだなと確信できました。
迷いがあるときはもう考え疲れて逃げたくなるほど(笑)
人生が変わるわけではないのに....いや、変わるかしら。」

でもこの額はその時廃番になっていたのです。
パリの蚤の市から持って来たような
エレガンスで美しいクラシカルな額でした。
こんなに真剣に悩んでくださったのに...昨日まではあったのに...。
謝る私に縁がなかったのですよ〜と優しいご返事でした。
いつの間にか、出来上がった時は桜も終わり新緑の季節になっていました。
「画像ではお伝えできないくらい、いい出来栄えです。」
とも言って頂きました。正にドラマです.....。
幸せな仕事をさせて頂いていると思います。
人との出会いは素晴らしい。たとえメールでも心は通じますね。